令和2年 夏期入峯修行①
去る令和2年8月22日(土)、慈唱院の夏期入峯修行を遂行させて頂きました。
新型コロナウイルスの影響により、山上ケ岳(大峯山)宿坊での宿泊が出来ないなど、例年通りの修行が難しい中で宿泊を伴わずに男女が揃って修行出来る行程を検討した結果、大峯奥駈け峯中を一の垰から大普賢岳への順峯にて入峯させて頂き、例年同様に笙の窟をへて和佐又へ下山させて頂くコースを選ばせて頂きました。
まだ明け遣らぬ午前3時、装束を整えた修行者一同が慈唱院本堂に集合。
御本尊に修行の安全、新型コロナウイルスの早期鎮静を祈念して御法楽を上げさせて頂きます。
大先達より諸役の任命や行中の諸注意の伝達が有り、お弁当や熱中症対策のドリンクパックなどが参加者に配られた後、いよいよ車に分乗して出発です。
本年は感染拡大防止の為、大普賢登拝組を設けなかったり、新客さんの受け入れをお断りさせて頂きましたので、例年に比べて少人数での開催となりました。
その為、バスの利用を見送らせて頂き講員さんに車両サポートをお願いしての移動となりました。
R169から川上村に入り、大迫ダムにて直会でお世話になる山鳩湯の中村さん親子と合流。車両移動の為に早朝からお手伝い頂きました。
旧天ケ瀬集落よりR309に入り、行者還トンネル東口を目指します。(西口方面のみたらい渓谷側より路は走りやすいです。)
サムネイルの画像でもご覧いただける通り、途中で見事なご来光がお迎えくださいました。
全員で車を降りて勤行させて頂きます。
再び車に乗り込み行者還りトンネルを目指します。途中90番ポスト付近の登山道取り付きを通過。現在、行者還岳を目指す登山者の多くはこのルートを登られますが、このルートでは一ノ垰の靡きを通り過ぎてしまうので今回使用しません。
(写真は下見の折トンネル方面から撮影)
行者還トンネル東口に到着。
荷物を整え、サポートの皆さんにお礼を申し上げていよいよ出発です。
行者還トンネル東口の登山道は林道ナメゴ谷線(未完・未舗装)を少し下ったところにあります。
以前は十台以上が駐車できるスペースもありましたが、度重なる豪雨や台風で現在は大きく崩れてしまっていますが、徒歩であれば登山口まで進むことが出来ます。
入峯当日には重機が入って整備して下さっている途中でした。
トンネル東口から5分少々で登山口に取り付きますが、油断していると見逃して林道をそのまま下ってしまいます。
登山口に取り付いてすぐに特徴的なコブのある木が有ります。この木から登り方向に道を取らなければいけませんが、そのままトラバース気味に間違った踏み跡がついています。こちらへ行ってしまうと谷に突き当たり直登する羽目になりますので間違わないようにしないといけません。
そこさえ超えれば、現在使用する方も少ないので道は少し荒れ気味ですが踏みあとは明瞭です。
(写真は下見の時のものです)
20分ほどトラバース気味に登るとナメゴ谷方面からの合流点に到着。ここからは「論所ノ尾」と呼ばれる尾根をひたすら登っていきます。今回のルートでは最もきつい登りです。
ペース・息を整えて掛け念仏をかけて行きます。
このルートのシンボルツリー ひたすら登ります
休憩をはさみながら一時間ほど登ると奥駈け道と出会います。
ここから左方向に進めばトンネル西口との出会いを経て石休宿・聖宝宿から弥山へと続く逆峯の道。
今回我々は右方向。一の垰に向けて順峯の道を進みます。
次回はいよいよ奥駈け道。②につづく。
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